滋賀県管内全図
西明寺境内見取図
神崎郡山上村役場簿書蔵置所
県庁周辺図(園城寺并付属地境内図)
滋賀県史(府県史料)
県名改称の布告

 

(17)「書類編纂ニ関する件」 明治40年(1907)9月20日

 明治39年3月、滋賀県では富山・石川・福井3県に職員を派遣し、文書事務の調査を行っています。本資料はその翌年、京都・大阪など18府県に送付した照会文です。その起案文には、滋賀県では書類の編纂方法が「単簡」に過ぎ、後日書類を探す上で「苦難ノ点」があるので、各府県の書類編纂規程を参考にしたいという調査意図が記されています。その後滋賀県では、数年間にわたって各府県の視察を行い、文書事務の抜本的な改革を目指します。【明お63-2(14)】

 

(18)「簿書保存倉庫建設ノ件」 明治40年(1907)6月7日

 文書事務上の課題はハード面にもありました。本資料によれば、従来滋賀県には専用の文書庫がなく、県庁3階の一室をあてていたようです。しかし、年々保存が必要な簿冊は増え続け、現在に至っては全て床上に積まれている状態だといいます。そこで、知事官房文書係(旧簿書専務)は、「簿書保存倉庫」新築費約5,834円を、明治41年度予算として要求。あいにく、この時点の査定は通りませんでしたが、その4年後には無事に県会で可決されています。【明お61-1(30)】

 

(19)「保存文書類別表」 大正7年(1918)8月14日

 明治末からの検討を踏まえ、大正7年8月、滋賀県は文書編纂保存規程を定めます。大きな特徴としては、各課の文書を「類別整理」して保存するという点です。本資料はその類別表で、「例規」「職員進退」など文書の類別ごとに、番号が振られています。これ以降、文書庫に引き継がれた文書は、類別ごとに文書箱に入れて保存されるようになり、文書事務の大幅な効率化が図られました。現在は12桁で管理される文書分類番号の原型がここにあります。【大お6-1(1)】

 

(20)「庁内図書室図書目録案」 大正7年(1918)8月14日

 行政文書とともに、図書類の「類別整理」も進められました。大正7年7月、各課で保管している図書や雑誌が集められ、8月22日、庁内図書室(旧高等官食堂)が開設します。備え付けの図書目録では、「法制経済ノ部」、「文学、宗教、哲学、社会学ノ部」のように、部門ごとの整理がなされました。室内の図書は全て文書係が管理し、閲覧の際は、同係備え付けの閲覧簿に、図書の部門や番号、氏名などを記入する必要がありました。【大お6-2(4)】

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