2-1「琵琶湖疏水東口掘割工場」 明治19年(1886年)
第一トンネル東口(三井寺)付近の工事の様子を写したものです。民家の間をまっすぐに水路が突き抜けていることがわかります。両岸や橋の上には多くの人が集まり、この大工事を見守っています。【資576】
2-2「琵琶湖疏水用地反別地価地代取調表」 明治18~19年頃
町村ごとの琵琶湖疏水用地に対する地価と買い上げ代金を県がまとめた表です。用地買収時の代金の請求・下付は県を介して行われ、社地や宅地は地価相当、林地や畑地といった利益を生む土地は地価の約3割増しで買い取られました。また、工事完成後不要となった土地は、旧所有者へ優先的に払い下げられました。【明ね36(13)】
2-3「伊庭官林松樹伐採取調表」 明治20年(1887年)1月16日
この資料は京都府からの木材の領収書です。神崎郡伊庭官林から領収した松が一覧で記載されており、この時2,000本が伐採され、疏水用材として京都府へ引き渡されたことがわかります。最終的に使用した木材は総延長500万才(約14万㎥)に及びました。【昭な201-2(1-1)】
2-4「使用物料一覧」 明治25年(1892年)5月
疏水工事では木材だけでなく、様々な物資が大量に使用されました。明治17年から23年までに使用した主な建材および燃料を挙げると、煉瓦1,450万個、石材2万6千平坪(約8万6千㎡)、火薬7,000貫目(約2万6千kg)、石炭550万斤(約330万kg)に及びます。【明ね37-2(26)】