5-1「マラリア予防に関する件」 大正15年(1926)8月15日
大正15年、全国のマラリア患者のおよそ半数を占めていた本県は「県民ノ保健衛生上ハ勿論産業発展上多大ノ損害ヲ被リツツア」るマラリアの調査を開始します。また、試験的にキニーネ(マラリアの特効薬)の交付を県内6町村で実施し、対象地では患者数が激減するという好成績も残しています。【大お2(15)】
5-2「マラリア患者数の推移」 昭和8年(1933)5月17日
キニーネによる試験的予防方法の成功をみて、昭和2年以降、県では毎年1、2郡ずつ交付を追加実施し、昭和6年度には全市町村への実施が実現しました。この表は、その成績を示したもので、患者数は確実に減少していることがわかります。【昭お54-2(43-4)】
5-3「彦根市のマラリア対策(御前講演草案)」 昭和26年(1951)
彦根市では、マラリアを「保健衛生上重要な問題」と考え、医師でもあった当時の小林郁市長は昭和24年に彦根マラリア対策第一次五ヵ年計画を立案しました。この資料は、彦根市のマラリア対策について、昭和26年に昭和天皇が湖国巡幸の際に彦根に訪れた時の御前講演の草案です。【昭01-12(75)】
5-4「彦根城外濠の埋め立て申請」 昭和25年(1950)8月29日
昭和24年、彦根市では「マラリア蚊発生の根源地」である彦根城の外濠を埋め立てる計画に着手します。この資料は、彦根市長から知事へ宛てた公有水面(外濠)の埋め立て認可申請書です。「公衆衛生都市として面目を一新せんとする」ため、外濠を埋め立てたいと願い出ています。【昭ぬ12(1-6)】